迷ったときに立ち止まって考えてほしい視点
子どもの居場所について悩むとき、
多くの保護者が強い不安を抱えます。
- このまま続けていいのだろうか
- 合っていないのではないか
- 早く環境を変えた方が楽なのでは
その迷いは、とても自然なものです。
大切なのは、「今の困りごとが何を意味しているのか」
を整理することです。
① 続けた方が良いケース
――「困りごと=成長の途中」である場合――
● 注意や声かけが増えた
これは悪化ではなく、
本気で関わられ始めたサインであることが多くあります。
子どもは安心できる環境ほど、
試し行動や本音を出します。
研究でも、新しい行動様式が定着する前に
一時的な不安定さが現れることが示されています。
● 子どもが不満や文句を言っている
- 「厳しい」
- 「うるさい」
- 「意味わからない」
これは、
言われたことを考え始めている状態です。
何も感じていなければ、不満すら出ません。
納得しようとする過程は、型づくりの重要な一段階です。
● 家庭で小さな変化が見られる
- 切り替えが少し早くなった
- 理由を説明しようとする
- 感情が爆発する前に黙る時間ができた
これらはとても地味ですが、
型が育ち始めたサインです。
実行機能の発達は、
「行動の間(ま)」の変化として現れることが多いとされています。
● 大人との関係が続いている
注意されても戻ってくる、
嫌だと言いながらも通っている。
これは、
環境との関係が切れていない証拠です。
修正や成長が起こる余地が残っています。
② 環境を変えた方が良いケース
――「困りごと=環境不適合」である場合――
● 子どもが常に萎縮している
- 表情が硬い
- 話さなくなる
- 自分の意見を言えない
これは「我慢できている」のではなく、
安心して考えられない状態です。
心理的安全性が確保されない環境では、
型は育ちません。
● 行動ではなく人格を否定されている
- 「この子は問題がある」
- 「向いていない」
- 「次やったらやめてもらう」
行動への指導ではなく、
存在そのものが否定される環境では、
子どもの自己肯定感が著しく損なわれます。
研究でも、
人格否定的な関わりは
問題行動を減らすどころか増やすことが示されています。
● 理由や対話がなく、管理だけが強い
- なぜダメか説明されない
- 相談や交渉の余地がない
- 一律のルールだけが優先される
この場合、
子どもは「考える」ことをやめ、
従うか反発するかの二択になります。
型づくりが目的の場合、
これは環境のミスマッチと言えます。
● 家庭に深刻な影響が出ている
- 毎朝腹痛や頭痛を訴える
- 夜眠れない
- 自己否定的な言葉が増える
これらは、
一時的な揺れではなく
心身の限界サインである可能性があります。
この場合は、
環境を変えることが「逃げ」ではなく
適切な調整になります。
③ 見極めのポイントは「揺れているか、止まっているか」
- 葛藤している
- 文句を言いながら考えている
- 少しずつ変化がある
→ 続けた方が良い可能性が高い
- 萎縮している
- 無表情・無言
- 自分を責める言葉が増えている
→ 環境を変えた方が良い可能性が高い
④ 一番もったいないのは「山場での離脱」
型づくりには、
必ず「しんどい時期」があります。
ここを越えると、
子どもは驚くほど楽になります。
3ヶ月前後は、
ちょうどその入口に立つ時期。
一番大変で、一番大事で、
一番やめやすい時期でもあります。
おひさまが伝えたいこと
続けることが正解でも、
やめることが失敗でもありません。
ただ、
「今起きている困りごとが
成長の途中なのか、環境不適合なのか」
を見極めてから判断してほしいのです。
そのために、
おひさまは対話を大切にしています。

