子どもは「自分たちで声を掛け合って動き出す」
おひさまで日々大切にしている「思考の型」。
それは、子どもを管理するためのルールではなく、
子どもが自分で考え、判断し、行動するための土台です。
この型が少しずつ育ってくると、
子どもたちの姿は目に見えて変わってきます。
それは、派手な成果ではありません。
けれど、確実に「生きる力」が育っているとわかる変化です。
■ 変化①「やらされる」から「声をかけ合う」へ
以前は大人の声かけで始まっていたお稽古(読書をベースにした暗記もの)も、
今では子どもたち同士で、こんな声が自然に聞こえてきます。
「お稽古、何時からやる?」
「今日は何ページだよ。いくよ?せーの!」
「お稽古終わったから、カラオケタイムしてもいいですか?」
大人が指示を出さなくても、
やるべきこと → 終わったら楽しみ
という流れを、子どもたち自身が理解し、共有しているのです。
これは、
「自由にしていい」状態ではなく、
自由を扱える状態 に近づいている証です。
■ 変化②「条件付きの自由」を理解できるようになる
おひさまでは、
「お稽古が終わったら、ダンスやカラオケをしよう」「宿題が終わったらおやつにしよう」
と伝えています。
すると、ある日からこんな光景が見られるようになりました。
「片付け終わったらお稽古だよ?」
という小学一年生の声かけに対して、
子どもたちが自発的に掃除道具を出し、
誰に言われるでもなく掃除を始めるのです。
これは、
- 先にやるべきこと
- その後に得られる自由
という 思考の順番(型) が、
子どもたちの中にしっかり根づいてきた結果です。
■ 研究が示す「型が育った子どもの特徴」
発達心理学・教育心理学の研究では、
このような変化は偶然ではないことが示されています。
▶ 実行機能の発達
実行機能(抑制・計画・柔軟性)が育つと、子どもは
- 今やるべきことを優先できる
- 楽しみを先送りできる
- 条件を理解し、行動を調整できる
ようになります。
「先に掃除をする」「お稽古を終わらせてから遊ぶ」
という行動は、まさに実行機能が働いている状態です。
▶ 内発的動機づけへの移行
自己決定理論では、
人は「やらされる」状態から
「自分で選んでやる」状態 に移行したとき、
学びや行動が持続するとされています。
子ども同士で
「今日は何ページだよ」
「いくよ、せーの!」
と声をかけ合う姿は、
外からの指示ではなく、内側から動いている証です。
■ 大人が管理しなくても、秩序が生まれる理由
型が育つと、
大人が細かく指示を出さなくても、
子どもたちの間に自然な秩序が生まれます。
- やるべきことをやる
- 終わったら楽しむ
- 楽しむために協力する
これは「厳しくしつけた結果」ではありません。
考える型を繰り返し体験させた結果 です。
■ 自由に見えるのは、型が内在化したから
外から見ると、
「自由にやっている」「のびのびしている」
ように見える子どもたち。
しかしその内側では、
- 順番を考え
- 周囲への声かけを工夫して
- 自分の行動を調整する
という高度な思考が働いています。
これこそが、
型が内在化した状態 です。
■ 目立たないけれど、確実な成長
この変化は、テストの点数のように目立つものではありません。
けれど、
- 将来、学ぶ力
- 社会で折れにくい力
- 人と協力して生きる力
につながる、非常に重要な土台です。
おひさまで大切にしているのは、
この 静かで、確実な成長 です。
■ 型が育つと、子どもは自分たちで動き出す
思考の型は、
子どもを縛るものではありません。
子どもが
自分たちで考え、声をかけ合い、動き出すための力
です。
おひさまはこれからも、
この「型」を日々の関わりの中で育て続けていきます。


