放課後児童クラブおひさまには、ちょっと変わったルールがあります。
それは——
「容姿のことを言わない」こと。
え?そんなこと?と思われるかもしれません。
でも、このルールには、子どもたちの心を守る大きな意味が込められているんです。
■ 「目が細いね」で、来たくなくなる子どもがいる
以前、おひさまで楽しく過ごしていた子が、ある日から急に来たがらなくなったことがありました。
理由をたどっていくと、その子が他の子に
「目、細いよね」
と言われていたことがわかったのです。
本人にとっては、何気なく傷ついた一言。
言った子に悪気はなくても、受け取った子は「もうここにいたくない」と思ってしまったのかもしれません。
■ 言葉は、心の奥にずっと残ることがある
子どもは大人以上に、「その場で感じた小さな嫌な気持ち」を、ずっと心に残してしまうことがあります。
特に、容姿に関する指摘や比較は、自尊心に直結しやすく、子どもたちの心を静かに傷つける原因になります。
【研究①】
発達心理学の研究でも、たとえば**Harter(1999)**は、
「容姿への言及は、自己肯定感の低下といじめ回避傾向に強く関連する」
と述べています。
【研究②】
また、**Dweck(2006)**は、
子どもは「評価される言葉」よりも、「受け入れてもらえる環境」によって伸びやかに自己を形成する
ことを指摘しています。
つまり、「言われて嬉しくない言葉を避ける環境」こそが、子どもたちの穏やかさや安心感につながるのです。
■ 「やさしい」って、こういうことだと思う
おひさまがこのルールを大切にしているのは、ただ禁止するためではありません。
・誰もが安心して過ごせること
・どんな見た目でも気にせずにいられること
・相手の心に寄り添える言葉を覚えること
そんな**「やさしい空気」を、子どもたちと一緒につくりたい**と思っているからです。
■ それでも子どもは、つい言ってしまう
もちろん、子どもたちが無意識に容姿に触れてしまうこともあります。
でもその時には、「その言葉、相手はどう感じるかな?」と、一緒に考える時間を持つようにしています。
おひさまは、ただ禁止するのではなく、言葉を通して“心の使い方”を学ぶ場所でもあるのです。
■ 最後に
「そんなつもりじゃなかった」
でも、その一言が、子どもの「居場所を奪ってしまうこと」もある。
だから私たちは、やっぱり丁寧に伝えていきたいのです。
おひさまは、子どもたちにとって「見た目に関係なく、自分らしく過ごせる場所」でありたいと思っています。
今日も、おひさまには安心した顔で笑う子どもたちの声が響いています。
その笑顔を、これからもずっと守っていきたいのです。
※参考文献:
・Harter, S. (1999). The Construction of the Self: A Developmental Perspective.
・Dweck, C. (2006). Mindset: The New Psychology of Success.


