■はじめに:子どもの「覚える力」を信じている
放課後児童クラブおひさまでは、子どもたちの無限の記憶力に注目し、「大きい数・小さい数の単位」「般若心経」「論語」「英語のうた」などの音読・暗唱活動を積極的に取り入れています。
大人が思うよりずっと、子どもたちは「覚える天才」なのです。
■なぜ、音楽やリズムに合わせた記憶がいいの?
音楽に合わせて言葉を覚えることで、以下のような効果が得られます。
◎音楽記憶の3つのメリット
| 効果 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 定着しやすい | 歌詞とメロディが結びついて、より記憶に残りやすくなります | Wallace, 1994 |
| 思い出しやすい | リズムや音の抑揚が「思い出す手がかり」となります | Ginsborg & Sloboda, 2007 |
| 楽しいから続く | 楽しいと脳が活性化し、集中力・継続力が高まります | Hallam et al., 2002 |
♪実際、おひさまで「英語の歌」や「大きい数の数え方」を歌にのせて学んでいる子どもたちは、ニコニコしながら自然に覚えていきます。
■小学生期は「記憶力のゴールデンタイム」
この時期に覚える経験は、一生ものになります。
7〜12歳は、脳の「神経可塑性(しんけいかそせい)」が高く、吸収力のピークを迎える大切な時期です。だからこそ、記憶にチャレンジする価値があります。
◎暗唱がもたらす3つのチカラ
| 効果 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| ワーキングメモリが鍛えられる | 学力の土台となる「考える力・読み解く力」が育ちます | Alloway & Alloway, 2010 |
| 自己肯定感が育つ | 難しい言葉を覚える成功体験が「自信」になります | Bandura, 1997 |
| 深い思考力がつく | 論語や般若心経などの哲学的言葉に触れることで、人生や人間関係を考える視点が育ちます | Thomas & Johnson, 2008 |
■実際の活動例:おひさまでの取り組み(予定含む)
🧠 覚えてみようシリーズ:ジャンル&題材
暗譜推奨の理由について
- 宗教的な文言も扱いますが、目的は宗教教育ではありません。
→ 子どもが将来、思考・判断・表現を繰り返す中で、その材料となる知識を幅広く身につけてほしいという願いからです。スタッフは全員無宗教です。 - 知識の暗記は「詰め込み」ではなく、未来の自己表現の土台作りです。
→ 暗譜を通じて、多様な価値観や言葉を体に染み込ませ、人生の中で無数の選択肢や視点を持てるよう育てています。
①【言葉・知識系】
| テーマ | 内容 | 教育的意義 |
|---|---|---|
| 元素記号の語呂合わせ | H〜Uuo(118番)までを覚える | 理科・語呂合わせ・世界の名前とのつながり |
| 日本の都道府県と県庁所在地 | 地図やリズムで暗唱 | 地理・行政区分の理解・空間認識 |
| 百人一首(子ども向け抜粋) | 意味は後からでもOK | 日本語の美しさ・記憶力・音韻感覚 |
| いろは歌・色は匂へど | 47音すべて異なるかな文 | 日本語の構造理解・歴史文化 |
| 二十四節気と七十二候 | 自然と暮らしのリズムを言葉で知る | 暦・自然観察・感性育成 |
| 故事成語・ことわざ | 例:「覆水盆に返らず」など | 表現力・会話力・背景知識 |
②【仏教・哲学系】
| テーマ | 内容 | 教育的意義 |
|---|---|---|
| 四苦八苦・五蘊 | 人生の本質・心の仕組みを知る | 哲学的思考・感情理解・共感力 |
| 十善戒・八正道 | 善く生きるための基本原理 | 道徳・倫理・内省の習慣 |
| 法華経・観音経の一節 | 短い偈文などを暗唱 | 音律の美しさ・精神安定・集中 |
| 般若心経の現代語訳との対比 | 暗唱+意味の理解 | 音と言葉の重層的学び |
③【多言語・文化系】
| テーマ | 内容 | 教育的意義 |
|---|---|---|
| 英語の詩・チャンツ | 例:”Twinkle Twinkle…” “Good morning song” | 音の感覚・発音・リズム |
| 中国語の四字熟語や詩 | 例:「天下為公」「学而時習之」 | アジア文化への理解・漢字の美しさ |
| 世界のあいさつ言葉 | Hello, Bonjour, こんにちは etc. | 多様性・言語感覚・国際理解 |
④【リズム・音楽系】
| テーマ | 内容 | 教育的意義 |
|---|---|---|
| ドレミの並び/音階暗記 | 五線譜、階名唱、音符の種類など | 音楽基礎・集中力・表現力 |
| 民謡・童謡の歌詞 | 「ふるさと」「赤とんぼ」など | 郷土文化・音の記憶・懐かしさ |
| テンポに合わせた九九のうた | かけ算九九をリズムで覚える | 算数の基礎・反射力 |
⑤【神道・和文化系】
| テーマ | 内容 | 教育的意義 |
|---|---|---|
| 祝詞(のりと)※短いものから | 例:「祓詞(はらえことば)」 | 和語の響き・心を整える体験 |
| 十干・十二支・干支の順番 | 陰陽五行や命式にも通じる | 暦と日本文化の理解・記憶力 |
| 和歌の型・五七五七七の構成 | 自作にも応用できる | 音感・表現・型の美しさの体得 |
暗記というと「詰め込み」のイメージを持たれがちですが、おひさまでは、楽しみながら覚える・一緒に感じることを大切にしています。
■今後の展望:暗唱×表現力の融合へ
今後は、以下のような展開も予定しています。
- 🎤 英語の歌やスピーチの暗唱
- 📜 論語や詩の朗読劇
- 🎵 お経や古典を音楽にのせて合奏
子どもたちの記憶力は、「遊び」や「体験」を通して花開きます。
一番最近の成果
金曜に数回一緒に歌っただけでしたが、月曜日に突然歌ってほしいと言ってみたら…
大きい数の数え方をマスターしたおひさまキッズの動画です。
■最後に:大人が「無理」と思うことほど、子どもはやってのける
「般若心経を小学生が覚えるなんて…」「論語なんて意味もわからないのでは?」
そんな声が聞こえてきそうですが、意味が分かる・分からないを超えて、「言葉を持つ」こと自体が力になります。大人になって「そういえば…こんなこと知っているけれど意味を調べてみるか…」というときに活用してもらえたら嬉しいです。土台がある子と無い子では思考や判断・表現がまるで違ってきます。
記憶することは、自己を育てる土台作りです。
■参考文献
- Wallace, W. T. (1994). Memory for music: Effect of melody on recall of text. Journal of Experimental Psychology.
- Ginsborg & Sloboda (2007). The role of music in memory. Psychology of Music.
- Hallam, S. et al. (2002). The effects of background music on pupils’ task performance. Educational Studies.
- Alloway, T. P. & Alloway, R. G. (2010). The Working Memory Advantage.
- Bandura, A. (1997). Self-efficacy: The exercise of control.
- Thomas, M. S. C., & Johnson, M. H. (2008). Sensitive periods in brain development. Current Directions in Psychological Science.
💡この記事を通じて、少しでも「子どもの記憶力のすごさ」に気づいていただけたら嬉しいです。
放課後児童クラブおひさまでは、子どもたちの可能性を信じ、日々さまざまな活動に挑戦しています。宿題プラスαで無理なく知識が身に着くって良いですね。
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