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子どもの問題行動は、親の語彙力と無関係ではない
〜「注意できない親」の背景と、変わるために必要なこと〜

おひさまの強みシリーズ4



最近、こんな痛々しい場面を目の当たりにしました。

未就学児の子どもが、公園でお友達に向かって
「ふざけんなよ!!」
と叫んでいるのです。

親御さんは慌てて駆け寄り、困ったような、焦ったような表情で、ただ
「〇〇(子どもの名前)!!」
を何度も呼ぶだけ。

その場は何となく収まりましたが、子どもは「なぜ名前を呼ばれたのか」「何が悪かったのか」がまったくわかりません。

当然、その後も同じような言葉遣いや行動が繰り返されていきます。




■ 注意できない親が、子どもをどう育てるか

もう少し大きくなると、その子どもは、何かトラブルが起きるたびに
「〇〇ちゃんが悪い!」
と、他人のせいにする発言が増えていきました。

親御さんの話を聞いていると、家庭でも
「子どものこういうところは、夫に似た」
「〇〇家の血筋かしらね」
と、責任を外に向ける発言ばかり。

親が「自分の問題」として受け止めず、原因を他人や環境に求めている姿は、見事に子どもに転写されていきます。




■ 依存型の親が子どもを傷つける

さらに、その子が父親に向かって
「頭おかしい!!」
と言い放った場面もありました。

父親は別の部屋に逃げ、母親は「謝りなさい」と言うだけ。
しかし、本来親がするべきなのは、なぜその言葉が悪いのか、相手をどう傷つけたのかを伝え、謝罪の意味を理解させることです。

この家庭では、子どもがやりたい放題。
・食事中はタブレット
・ゲーム三昧
・好きな音楽を要求し、叫ぶ
・言葉遣いも乱暴

誰も本気で子どもと向き合わず、伯母が唯一、子どもを注意する存在でした。

ところが、その親たちは自分たちの問題を棚に上げ、伯母に依存するだけ。
「子どもが言うことを聞かない!言って聞かせて!!」
と丸投げするのです。




■ 親自身が語彙力を身につけることが、全ての始まり

これらの事例は決して特別なものではありません。
「注意の仕方がわからない」親が増えている背景には、語彙力の低下があります。

普段のコミュニケーションが、
・単語だけの会話
・スタンプや絵文字だけのやり取り
・「難しいから文章嫌い」と平気で言う大人の態度

これらが積み重なることで、子どもに「言葉の力」が育たず、問題行動を制御できなくなるのです。




■ 研究が示す「親の語彙力と子どもの発達」の関係

心理学や発達教育の研究でも、親の語彙力や言語環境が、子どもの行動や感情コントロールに大きな影響を与えることがわかっています。




【研究①】

ハート&リスリー(1995)の研究では、

> 幼少期に親から多くの言葉と良質な語りかけを受けた子どもは、語彙力だけでなく、感情コントロール力や問題解決能力が高まる
ことが示されています。






【研究②】

また、バンドューラ(Bandura, 1977)の社会的学習理論によれば、

> 子どもは、大人の言動や態度を観察し、それを模倣することで社会的な行動を学ぶ
と言われています。



つまり、親が言葉で適切に注意できなければ、子どもは同じように言葉を軽視し、乱暴な行動や言い訳ばかりが増えてしまうのです。




■ おひさまが大切にしていること

放課後児童クラブおひさまでは、子どもたちが
✔ 良い言葉を知り
✔ 考えて伝えられるようになり
✔ 周囲と穏やかに関われるように

日常的に「言葉遣い」や「言語化」の時間を取り入れています。

また、保護者の皆さまにも、気づきを共有し、親自身が語彙力を高め、子どもと向き合えるようサポートしています。




■ 最後に

「子どもをきちんと注意できる親」でいるためには、親自身が語彙力を磨き、言葉の力を信じることが大切です。

便利な時代だからこそ、言葉が軽く扱われがちな今、
子どもの未来を守るために、もう一度「言葉と向き合う大人」でありたいと、私たちは考えています。




最後までお読みいただき、ありがとうございました。
見学やご相談も、お気軽にどうぞ。




※参考文献:
・Hart, B., & Risley, T. R. (1995). Meaningful Differences in the Everyday Experience of Young American Children.
・Bandura, A. (1977). Social Learning Theory.

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