おひさまの強みシリーズ3
最近、ある社会的に重要な役割を担う大人の集まりで、痛感する出来事がありました。
そのグループには、提案書や議事録を共有しました。
内容は、録音データを整理されたもの。スッキリとまとまっています。
ところが、一部の人たちからこんな声があがったのです。
「冷たい印象がする」
「難しいから、読む気にならない」
さらに、この一部の人たちは、その場で不用意な発言をしてしまい、謝罪を求められるような事態に発展する場面もありました。
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■ 言葉が整わない大人が増えている理由
こうした出来事を見るたびに、私は「なぜこんなに、言葉を扱えない大人が増えてしまったのだろう」と考えずにはいられません。
原因はシンプルです。
スマホの普及により、日常のやり取りが
✅ 単語だけで済まされる
✅ スタンプ一つで気持ちを“伝えた気”になる
そんな便利さの裏で、「考えて言葉を選ぶ」「きちんと読んで理解する」という習慣が、静かに失われているのです。
そしてもっと深刻なのは、そんな大人の姿を、子どもたちはしっかり見ています。
「文章は難しい」
「本は読まなくていい」
そう、大人が言葉にしなくても、態度や環境そのものが、子どもにそう教えてしまっているのです。
■ 言葉が子どもの未来を左右する
世界中の教育・発達研究では、子どもの語彙力や言語化能力が、将来の学力・人間関係・自己肯定感に深く関わることが明らかにされています。
【研究①】
ハート&リスリー(Hart & Risley, 1995)の研究では、
> 幼少期に多くの言葉を浴びた子どもほど、語彙力が豊かで、学力や問題解決能力が高まる
ことが示されています。
【研究②】
また、オックスフォード大学の研究(Sullivan & Brown, 2015)によると、
> 児童期の読書習慣が、その後の学力や社会的成功に強く影響する
とされています。
つまり、言葉を整え、考えて発言し、読んで理解する力は、人生をつくる土台になるのです。
■ おひさまが「読書と言語化」にこだわる理由
放課後児童クラブおひさまでは、こうした社会の現状と、子どもたちの未来を真剣に考え、日常的に「読書と言語化」の時間を取り入れています。
ただ本を読むだけでは終わりません。
「何を感じたか」
「どんな場面が心に残ったか」
「もし自分だったら、どうするか」
自分の言葉で考え、伝える時間を大切にしています。
こうした積み重ねが、子どもたちに
✅ 言葉で自分を守る力
✅ 相手と円滑に関わる力
✅ 文章を正しく読み取る力
を、自然と育てていくのです。
■ 大人が変わることも、子どもへのギフト
「文章は苦手」
「本は嫌い」
そんな大人の姿が、子どもたちの未来を狭めてしまうのは、あまりにももったいないことです。
子どもたちが、言葉に自信を持ち、社会で必要とされる力を身につけるためにも、大人自身が言葉と向き合う姿を見せていくことが大切だと、私は強く感じています。
■ 最後に
言葉は、人と人をつなぎ、心を整え、人生を豊かにする大切なツールです。
便利さの影に埋もれそうになっている今だからこそ、読書と思考し、言葉にする時間が、子どもにも大人にも必要です。
おひさまは、これからも子どもたちの未来のために、言葉と向き合う居場所であり続けます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
見学やご相談もお気軽にどうぞ。
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※参考文献:
・Hart, B., & Risley, T. R. (1995). Meaningful Differences in the Everyday Experience of Young American Children.
・Sullivan, A., & Brown, M. (2015). Vocabulary from adolescence to middle age. Oxford University.


